2023.01.06vol.93転倒防止と介護予防 ~ロコモティブシンドローム~
ロコモティブシンドロームとは?
運動器障害のために身体能力が低下した状態をロコモティブシンドローム(以下、ロコモ)といいます。
ロコモが進行すると、将来介護が必要になるリスクは高くなるため、要介護にならないように日本整形外科学会ではロコモの予防・改善を推進しています。
我が国において、団塊の世代が75歳以上となる 2025年には高齢化率が 28%に達し、2.5人に1人が65歳以上になると予測されており、介護分野におけるロコモ対策が重要な取り組みの1つになります。しかし、高齢者で要介護リスクが非常に高い状態でありながら、ロコモの改善策には20%が取り組めていないとの報告があります(日常生活に関する実態把握調査 2020)
予防と改善
ロコモの予防・改善には、筋力・柔軟性・バランス能力などを総合的に評価する必要があり、日本整形外科学会ではロコモに該当するか否かを判定するロコモ度テストを提唱しています。
評価の例としては、立ち上がりテスト・2ステップテストがあります。立ち上がりテストとは、30~40cmの椅子から片脚で立ち上がり下肢筋力のテストを行います。2ステップテストとは、できる限りの大股で2歩あるき両足を揃え、2歩分の歩幅を測ります。この2つのテストで、ロコモ度や歩行年齢を評価することができます。
立ち上がりテスト
2ステップテスト
タカハラ整形外科クリニックではロコモ度をチェックするテストを実施しており、特に骨粗鬆症や変形性関節症などの運動器疾患をある方でロコモ度テストをご希望の方は、リハビリスタッフまでお気軽にご相談ください。尚、介護保険を使った個人個人の運動機能に応じた個別の通所リハビリも随時行っていますのでこちらもご相談頂ければ幸いです。