2023.02.07vol.94ロコモティブシンドロームと便秘について ~排便で困っていませんか?~
人は食事を摂取したら胃・小腸で消化吸収され、大腸で便をつくって排出するという流れがあり、排便の際には腹筋力が大きく関わっています。そのため、ロコモによる運動不足や体幹筋群の不活動がある方では、腸の動きが鈍くなる傾向があり、さらに排便時に便を押し出す腹筋力が低下すれば、便秘を引き起こすことも推測されます。
また、骨粗鬆症・変形性膝関節症による疼痛が強い方に処方されるオピオイド系薬剤等は副作用として便秘を誘発することがあり、順天堂大学院医学研究科の報告では、ロコモの原因となるこれらの疾患における便秘への対応と配慮の必要性が示唆されています。
また、日本消化器学会の慢性便秘症診療ガイドラインにおいて、運動器リハビリテーションのプログラムとして実施されている腹筋・背筋運動は、便秘の治療や予防に役立つことが示されています。
そこで、タカハラ整形外科クリニックでは医師の診断および指示のもと、ロコモ予防と併せて便秘改善にも一部取り組んでいます。実際に行う運動プログラムについては専門スタッフ(理学療法士)が指導していますので、以下に該当する方は医師もしくは理学療法士へ、お気軽にご相談下さい。専門スタッフと一緒に排便時の腹筋力をチェックし、便秘を予防・改善していきませんか?
対象者
- 便秘のある方・便秘を予防したい方
- 体幹筋力が低下している方(特に、腹筋力)
- ロコモティブシンドロームに該当する方
専門スタッフ(理学療法士)が実施すること
- 排便時の腹筋力評価と姿勢指導
- 便秘改善運動(腹筋の機能改善など)
期待される効果
- 便秘の改善
- ロコモティブシンドロームの予防
- 健康増進