2021.02.01vol.71むくみ(浮腫)のケア
むくみとは、血液中の水分が血管の外にしみ出して、皮下に水分が過剰にたまった状態です。
心臓・腎臓・肝臓・甲状腺の病気など、様々な原因によって下肢のむくみは生じますが、日常よく見られるむくみは、運動不足、塩分の摂りすぎ、お酒の飲みすぎなどが原因です。
心臓から足まで送られた血液は静脈を通って心臓にもどります。下肢のふくらはぎを中心とした筋肉の筋ポンプ作用によって血液は重力に打ち勝って心臓へ押し上げられます。
しかし、下肢の筋力が衰えたり、長時間立ちっぱなしなどで筋肉を動かさないでいると、下肢の血液を心臓に押し戻す力が弱くなります。すると、血管から血液中の水分がしみだしてむくみとなります。
また、食事で塩分を摂りすぎるとのどが渇き、その結果、水分を多く摂るため、むくみにつながります。
むくみ(浮腫)の症状
- 靴、ソックス、ズボン、がキツく感じ、痕が残る
- 指輪や腕時計などがきつく感じ、痕が残る
- 四肢がだるい、疲れやすい
- 寝ると起床時は軽減している
セルフチェック
- 長時間同じ姿勢でいることが多い
- ストレスが溜まっている
- 運動不足
- 不規則な生活
- シャワーで済ますことが多い
- 塩辛い食べ物が好き
- 冬でも冷たい物をよく摂取する
- ダイエット中
- お酒をよく飲む
- 日中、ブーツや革靴を履く事が多い
セルフケア
- 患部挙上
就寝時に脚の下にクッションなどを敷き、浮腫のある部位を心臓より高い位置にしましょう。
膝下あたりからクッションを入れると腰にも負担がかかりにくくなります。 - 弾性ストッキングの着用
弾性ストッキングは足首の部分が最も圧迫力が強く、上方にいくにしたがって圧迫力が弱くなるように編みこまれており、足のむくみやだるさなどの症状や皮膚疾患を改善する効果があります。
足首から段階的に圧迫することにより、ふくらはぎの筋肉を圧迫して血管の断面積を縮小させ下肢の静脈の血行を改善します。 - 適度な運動
足関節・足趾の運動による筋肉のポンプ作用で下肢全体の血流が良くなり、むくみの治療になります。
気になる方はお気軽に当クリニックのスタッフへお尋ねください。