2025.08.28vol.124腰痛に対する運動療法 ~ピラティスによるモーターコントロール~
近年、腰痛の運動療法や予防として、ピラティスがスポーツ現場や臨床現場で広く行われており、その最適な運動様式を促すモーターコントロール機能が注目されています(佐藤正裕,2019)。
ピラティスとは?
ピラティスはJoseph pilates氏が第1次世界大戦中に傷害兵のリハビリテーションのために考案された運動で、胸椎・骨盤の安定性を高め、体幹(特に腹横筋)の安定化を保持した状態で上下肢を連動して動かす点が特徴です。また、腰痛のある方は胸椎椎間関節の可動性低下や腰椎関節突起間部へのストレスが高まることで、腰椎椎間関節障害や腰椎分離症を引き起こすこともあります。そのため、腰痛悪化防止に胸椎の可動性・安定性を高めることは重要です。
ピラティスにはマットとマシンの2種類ありますが、タカハラ整形外科クリニックのリハビリテーションではマシンの一部であるスパインコレクター(背もたれが倒れた座椅子のような曲線形状器具)とラダーバレル(脊椎の自然なカーブに沿った丸みのある樽と、はしご状のバーが組み合わさったマシン)を用いて、自分の身体の動きを意識的にコントロールする「モーターコントロールエクササイズ」を取り入れています。また、スパインコレクターとラダーバレルは筋肉の柔軟性upにも優れており、身体の硬さや不良姿勢を有する方にお勧めです。ラダーバレルのカーブを使って身体を傾けることで、胸腰椎・骨盤周囲筋を心地よくストレッチでき、姿勢を整えながら腹横筋も自然に促通されます。
当院のリハビリテーション科では、スパインコレクター・ラダーバレル指導者認定コースを受講した理学療法士2名が在籍しています。ピラティスマシン使用については医師の指示にて適否の評価を行い、適している場合にはスパインコレクター・ラダーバレルを用いた運動療法も検討できます。疼痛が多少あっても日常生活で「動ける身体作り」を提案していますので、以下に該当する方は医師へお気軽にご相談下さい。
スパインコレクター
ラダーバレル
対象者
- 関節可動域制限のある方(身体の柔軟性が低下している方)
- 腰痛、不良姿勢(猫背・反り腰)のある方
- ピラティス・姿勢改善に関心のある方
- スポーツ活動をしている方(学生、中高年の方)
専門スタッフ(理学療法士)が実施すること
- ピラティスマシン使用の適否チェック
- ピラティスマシンを用いた運動指導
- リハビリテーションプログラムの提案
期待される効果
- 関節可動域改善および腰痛再発予防
- 胸椎・骨盤の安定性向上
- 疼痛の緩和